不安だとできない?その不安の正体、知っていますか?
講座案内CTNブログ岸英光講座・イベント情報、報告、講座に参加して自分自身の生き方、変化、成長日常生活での気づき、趣味コミュニケーショントレーニングネットワーク ®講師・主催の佐藤です。
このブログをお読みいただきありがとうございます。
さて、新年度や新学期・新社会人・新入生という言葉が飛び交う頃から間もなく2ヶ月、皆さんいかがお過ごしですか?
先日私は、大学に入学して間もない学生さん達との時間の中で次のような体験をしました(^^)
新入生や新入社員の皆さん、部署が異動になった方や迎え入れた上司の方にとって、新たな環境や関係性は、「不安」という言葉で表現される何かしらと遭遇することもあるかもしれません。そんな時に、今回のブログが活きましたら何よりです。
(匿名ではありますが、登場する方々のご快諾を頂いて掲載いたします)
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Aさん「私、最初の想定よりもバイトのシフトが組まれていって不安です。」
Bさん「今バイトしているんですけど、これからのことが不安で。」
Cさん「僕はバイトのことが不安です。」
10代の学生たちを対象に仕事をしている私に届いた言葉。
どれもアルバイトについての不安なのですが・・・。
この3人それぞれとのやり取りを聴いていた別の学生からは次のような感想が寄せられました!
「私はアルバイトをしたことがありませんが、やってみようと思いました。」
「答えは一つじゃないんだなぁと感じました。これからが楽しみになってきました。」
「みんなの会話から、自分の課題の解決策が浮かんできました。」
「一つのことに取り組んでみると、いろんなことが解決していくのが面白い(^^)」
「僕は慣れない家事に手間取って、勉強時間を確保することもままならなくなっていましたが、
家計のため、健康のためにも自炊に取り組み続けてみます。
そして、こうした会話の時間を月に一回程度設けていきたいです。」
「一人で頭の中だけで考えているより言葉にしてみることで、どうにもできないことでもなかったと気づきました。これがとてもインパクトがある体験でした。」
一体何が起きたのか!?
Aさん、Bさん、Cさんそれぞれと会話したことは、「不安」という言葉に一括りにされている出来事を明確にしていくことでした。
Aさんの場合→ 「帰りが遅くなるので、授業の準備時間が少なくなって成績に影響してしまうのではないかと思って。」
私「実際にどう?」
Aさん「今は出来ていますけど・・。」
私「もし、授業の課題が増えて今のバイトの日数では対応できなくなったら、バイト先と交渉してみることは?」
Aさん「あっそれは、できます。」
私「他の人より自由になる時間少ないけど、成績は上々!を目指してみてもいいかもね」
Aさん「そっか~。バイト行く前にも時間ありますしね!」
Bさんの場合→「今はバイトで必要な分の生活費を得ることが出来ています。でも、最近バイト人員を削減していて、もしもここでのバイトがなくなったらどうしようか、と思って。」
私「この人には続けて欲しい!と思われる仕事っぷりを発揮してみるとかね。」
Bさん「えっ!確かに~。」
私「Aさんのバイト先は人が必要みたいよ。」
Bさん「そっか!もしもの時はその手もある(^^)」
Cさんの場合→「自分は遠距離通学だから普段はバイトをしないことにしています。でも交通費は自分で捻出することにしていて、夏休みに長期のバイトをしたいのですが、見つからなかったらどうしようと思って。」
私「そっか。バイトをしないことも、することも意図が明確なんだね。そして、今できることは?」
Cさん「田植えの季節なので、休日に親戚の農作業を手伝いに行ってます。ここでお小遣いもらえます。」
私「おぉっ!お互いに助かる~。他には?」
Cさん「今から夏のバイト探し始めておいてもいいんですよね!」
こんなやり取りでした。
「不安」という同じ言葉で表現されていても、起きていることはさまざま。
そして、それを明確にしていくと、具体的な行動や打つ手が浮かんできたのでした。
もしも、「困ったわね」「それは大変ね」と返していたらどんな展開になっていたか?
Aさんにもし“アルバイトをしていると成績が下がる”というパラダイム※があったら?
勉強時間の確保を出来なくさせ、試験で点数が伸び悩む。というように、パラダイムに行動と結果を決めさせてしまい、「ほ~らね、やっぱり。バイトしていると無理なんだ。」と、そのパラダイムを強化していったかもしれません。
さらには、この先の人生で「複数のことに関わると結果が出せない」というパラダイムに発展させてしまって、自分のやりたいことを無意識にやらない方向へもっていってしまったり…。
※パラダイム:人や組織の行動や結果に影響する価値観の枠組み
(パラダイムについて参考: https://onl.tw/FyarHab すでに終了のご案内ですが・・。また秋に開催します)
Bさんは、不安という感情を抱えたままストレスフルな状態に自分を置き続けて、チャレンジしてみることや、次の手を講じて安心を創ることもできなかったかもしれません。
Cさんは、不安や焦りという感情が先行して、自分がすでにしていることを承認することも、今からできることに着手してみることもできなかったかもしれません。
不安の正体は何か?
明確にしていくことで、不安は悪しきことではなく、様々な選択肢を見せてくれるもの、
新たな可能性に向かわせてくれるものとなったのでした。
そして、このやり取りを聴いていた他の学生たちも、それぞれに不安としていることに引き当てて、その正体を探り始めたことで、先に紹介したような感想となったようです。
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人と話す機会や方法も従来とは異なる今ですが、
だからこそ意図的に、人と対話する時間を設けてみることもおススメです。
上記の出来事は、遠隔授業が続く学生たちと、オンラインで行ったものでした。
お読みいただきありがとうございます。
コミュニケーショントレーニングネットワーク® 講師・主催 佐藤和美