社員の前で泣いてあやまった日
人間関係CTNブログ仕事、ビジネス、経営、組織づくりこんにちは。後藤照典です。
コミュニケーショントレーニングネットワーク︎®基礎講座・プロ講師コースを完了し、
トレーナーズトレーニングメンバーとして活動中。
同時に東京で、コンサルティング会社の経営メンバーとして仕事をしています。
今日は、私の失敗談をお話ししたいと思います。
しばらく前まで、会社の営業数字が、目標に対してうまくいっていない日々が続いていました。
私の個人の営業数字は順調なのですが、全社の業績に責任を持っている立場ですので、この状況を一生懸命に改善しようとしていました。
そこで、新たに営業リストを作って、みんなに担当企業を割り振って、
「進捗はどうですか?」と毎週月曜日のミーティングで確認をすることを続けていました。
しかし、なかなか営業数字は回復しません。
成果がでない日々に、私も焦りがつのっていました。
やると言ったことをやっていなかったメンバーに対しては、
「来週までには必ずやってくださいね!」と、語気を荒げてしまう場面もありました。
そんなある日社長に呼ばれて、1対1で話をする機会がありました。
社長「あなたの進捗管理の方法では結果は出ないよ。」
私「え? 正しいことをやっていますよね? みんなが成果を出すためには、こうやってきちんと目標管理をすることが大切ですよね?」
社長「論理的には正しいかもしれないが、みんなあなたからのプレッシャーに疲れてしまっているんだ。」
社長との話の中で、知らず知らずのうちに私がメンバーにプレッシャーをかけてしまっていたことに気づきました。
自分としては、毎週冷静に進捗管理をしているつもりではありましたが、メンバーの中には「責められている」と思っていた人もいたようです。
人と話をするときは、自分が心の中で思っていることが相手に伝わってしまうものです。
私の心の中には、「売上を上げられていないメンバーはよくない」という考えがあったのだと思います。(普段はこんなことは考えていないのですが、私自身にもストレスがかかってしまっていたようです。)
焦って、焦って、焦って、気づかないうちに落とし穴にハマっていたような気分です。
社長と1対1で話をした後、
「コーチとして、とても恥ずかしい。」
と反省しました。
後日、社員全員で集まって話をする時間がありました。
そこで、以下のように皆さんに泣いて謝りました。
「先日、社長と1対1で話をして指摘を受けました。
私は、営業目標の進捗のミーティングの時に、無意識のうちに皆さんにプレッシャーをかけてしまっていたことに気づいていませんでした。
そのことを、社長は気づかせてくれました。
私の狭い価値観のせいで、皆さんに不快な思いをさせてしまって申し訳ありませんでした。
本当に、申し訳ありませんでした。
(涙でしばらく話せない時間)
また、よろしくお願いします。」
メンバーの皆さんも、泣きながら話を聞いてくれました。
「お話ししてくれて、ありがとうございました。」
と皆さんに言っていただけました。
私のことを責めたい気持ちもあっただろうに、なんて素晴らしい皆さんなのでしょう。
メンバーの皆さんに泣いて謝った後、何か、自分自身が知らず知らずのうちに鎧を着ていたような感覚があったことに気づきました。
体も心も、軽くなったように感じます。
今は、みんなで一体となって知恵を絞って営業活動に取り組み、チームとして営業数字が出始めています。
一緒に仕事をしてくれている会社のメンバーに心から感謝しています。
今回の一件を通して、いつの間にか自分自身についてしまって、自分を思わぬ方向に行動させてしまう「パラダイム」の恐ろしさを痛感しました。
※パラダイム…価値観の枠組み。
詳しくは、「パラダイムシフトコミュニケーション®」で扱います。
上記の話の中では、「売上を上げられていないメンバーは良くない」というのが、いつの間にか自分についてしまっていたパラダイムでした。
このことを反省し、よりメンバーとコミュニケーションをとる必要があると考えました。そして、メンバーには、私に対して気づいたことをこまめにフィードバックしてもらうことをお願いしました。
もちろん、自分自身もこれまで以上に「自分が今どんなパラダイムを持ってしまっているか」を意識していきます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
後藤照典
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パラダイムシフトコミュニケーション®︎連続講座 | コミュニケーショントレーニングネットワーク® (communication.ne.jp)