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2024年03月06日

なぜ、「わかりました」と返事をしたのに、やらないのか?

CTNブログ人間関係

コミュニケーショントレーニングネットワーク®で実践コースの講師をしているぺホスです。

 

最近、わたしの周りの人から、よく耳にすることがあります。

 

*子どもに「これ、片付けてね」と伝えて、子どもも「わかった」と返事をしたのに、片付けない

*口調のキツいリーダーに「キツい口調を改めないとダメですよ」と注意をして、相手も「わかりました」と返事をしたのに、口調を改めず、嫌気がさしたスタッフから退職の申し出があった

 

そういうこと、あなたの周りでもありませんか?

 

やってほしいことを伝えて、相手も「わかりました」と理解を示したのに、それをやらなければ、「ほんと、言うこと聞かないんだから!」と腹が立ったり、「わかったって言ったのに、なんでやらないの…」とがっかりしたりしますよね。

 

そして、「どう言えばわかるの?」と考え始めるかと思いますが、今回は少し立ち止まって、目を向けてみたいことが2つあります。

 

①「理解したら、人は行動する」という価値観

 

「やめられないとまらない〜カルビ〜かっぱえびせん♪」

 

おなじみのCMソングですが、きっと、昭和世代しか知らない(笑)

 

まぁ、かっぱえびせんに限らず、人って「わかっちゃいるけど、やめられない」ことって、何かしらありますよね。真夜中にラーメン食べたら太るとわかっているのに食べる、思春期の子どもがやることにいちいち口出ししたら反発してくるとわかっているのに、口出しせずにいられない・・・ね。

 

で、だいたい後悔する(笑)後悔するということは、まさに頭ではわかっている証拠ですよね。

 

私たちは「理解したら、人は行動する」という価値観の中に生きています。裏返せば、「行動しない人は、理解していない」という価値観の中に生きています。

 

知らず知らずのうちに、「理解」と「行動」が紐づいている。

 

だから、例示したような口調のキツいリーダーには、キツい口調がどんな悪影響を生んでいるかを「説明」し、行動を改める必要性を「理解」させて、「行動」を改めさせようとしますよね。

 

確かに「行動する人は、理解している」ように見えます。でも、だからといって「理解したら、人は行動する」とは言えないことは、自分自身に引き当ててみると、よくわかると思います。

 

*これをやればいいんだ!とわかっているのに、なかなかやらない

*これをやっちゃだめ!とわかっているのに、ついついやっちゃう

 

だから、認めちゃいましょう。「人は理解したからといって、必ずしも行動するとは限らない生き物なんだ」ということを。

 

その上で、次、です。

 

②「わかりました」という一言はクセ者!

 

例えば、次のような会話、あるあるじゃないかなと思います。

 

A:Bさんの言い方が怖くて、萎縮しているスタッフがいるんだよ。

B:でも、あの人がチームで決めたことを守らないから注意したんですよ?

A:Bさんが言ってることは間違ってないと思うよ。ただ、強い口調で言われると、言われている内容より、言われ方に引っかかって、相手も受け取れないと思うんだよね。

B:まぁ、そうかもしれないですけど・・・。

A:言ってる内容は間違ってないんだから、言い方だけ気をつけようよ。

B:わかりました。以後、気をつけます。

A:じゃあ、頼んだよ。しっかりね。

 

この会話の後で、またBさんに強い口調で言われたという報告が上がってくると、なんで?となりますよね。

 

その会話をさっさと終わらせたくて「わかりました」と言うパターンもある。

 

こちらの主張は聞いてもらえないと諦めて「わかりました」と言うパターンもある。

 

「わかりました」は、本当にクセ者です。

 

とある企業では、上司と部下の面談で、以下のプロセスを一つずつ確認していると聞きました。

 

①説明

②理解(①を理解したかどうかを確認)

③同意(②で理解した内容に合意=納得したかを確認)

④合意(③で同意したことをやることを合意するかを確認)

 

これを、先ほどの会話に当てはめてみた場合、最後のBさんの「わかりました」はどれに当たると思いますか?

 

もちろん、「③同意」「④合意」の可能性もありますが、もしかしたら、Bさんは「②理解」の意味で「わかりました」と言っているのかもしれません。

 

ところが、一方のAさんが「④合意」の意味で受け取っていると、行き違いが生じます。

 

そこでこの行き違いを回避する方法の一つとして、下記のような会話の展開があり得ると思います。

 

(前段の「①説明」部分は省略)

A:言ってる内容は間違ってないんだから、言い方だけ気をつけようよ。

B:わかりました。以後、気をつけます。

A:じゃあ、言い方が悪影響を生むことは理解しましたか?「②理解」

B:はい。

A:では、言い方を改める必要性には同意しますか?「③同意」

B:はい。

A:OK。では、言い方を改めますか?「④合意」

B:はい。改めます。

A:受け取りました。では、もし改まっていなければ、フィードバックします。その時はフィードバックを受けますか?

B:はい。

A:じゃあ、しっかりね。頼りにしてるよ。

 

ここまで会話すると、間違いなく行動を改めることの合意は取れたといえますし、最後に(合意に反することがあれば)フィードバックをする/されるという合意もしておけば、フィードバックも躊躇せずにしやすくなるでしょう。

 

**

 

なぜ、「わかりました」と返事をしたのに、やらないのか?

 

今回は、いずれも、コミュニケーショントレーニングネットワーク®で学ぶ「パラダイム」の観点から、普段とは違う見方ができるように紐解いてみました。

 

同じ事象でも、見方が増えると、アプローチも増やせますので、ご興味のある方は、毎年、春と秋に開催している体験講座へ参加してみてくださいね。

 

今回の記事が、あなたの周りの人とのコミュニケーションで役立つヒントになったなら、嬉しい限りです。

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