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2018年07月25日

「受け取る」こと

CTNブログ医療、看護、歯科、リハビリ

千葉市で鍼灸整骨院を営んでいます上原です。

 

「受け取る」は

コミュニケーショントレーニングネットワーク(R)の

講座で扱うテーマの一つで、

思いや考えや身体の状態などその人にあることを、

ただあるがままに受け取ることをいいます。

 

今、私はこの「受け取る」を実践する中で、そのパワフルさを実感しています。

治療にこの「受け取る」を取り入れることで、

来院されるクライアントに望ましい変化が起きています。

 

それをシェアします。

とあるクライアントさんは、脳の疾患で「言語障がい」があります。

理解する言語(機能)はある程度残っていますが、

特に表出する言語(機能)が障害されています。

 

つまり、こちらの言うことは理解できるし、自分の考えもあるのだけれど、

それを言葉にして相手に伝える、ということがうまくできないのです。

単語や言葉が出てきません。筆談も出来ません。

 

その上、身体に麻痺があるので、

日常生活を一人で送ることはとても出来ない状態です。

 

 

来院されるクライアントさんには、治療を施し、回復を試みるのですが、

この「受け取る」を知る前の私は、「治療」というと「積極的な方法」で行っていました。

 

話しかけたり、

表現させたり、

治療時間を目一杯使って何とかしようと、

昨日よりも、来院された時よりも前進させようとします。

半ば強要している状態だったのかも知れません。

一方「受け取る」というのは、

こちらからの積極的なアプローチではありません。

そして、傾聴や共感という医療面接のテクニックに似ているようで、

全く非なるもの、です。

 

 

そのクライアントを「受け取る」と決めてから変化が起りました。

自ら話そうと挑戦する様子が、自然と現れてきたのです。

もちろん日によっては、こちらからの問いかけに対して、

首を横に振って、会話を拒否される日もありますが、それもOKです。

積極的に言葉を引きだすのが目的ではないからです。

 

話したくない、会話したくない時には、

痛みが強い時は顔をしかめ、手足の力が抜けない。

疲労感が強い時は目がうつろで動作が緩慢になる。

そんなクライアントの様子から内面にあることを受け取ります。

 

 

そのようにして、言語障がいのあるクライアントの

「治療」と「受け取る」ことを何回か繰り返し、

治療も終了し、帰路につこうとする時、

私は、クライアントに「お気をつけて。また来週!」と伝えました。

 

すると、「ありがとう」って聴こえたんです!

 

一瞬、何が起こったのか理解出来ませんでした。

でも、確かに、クライアントが自分で言ったのです。

クライアントの奥様と驚いて目を合わせていたら、

また、「ありがとう」って。

 

言語障がいがあって、会話がままならない状態だったはずなのに!

「ありがとう」と言った!

 

うれしくて思わず、奥様と二人で笑い出してしまいました。

つられてクライアントも満面の笑顔をされました。

 

その日からです。

クライアントの会話する力が、少しずつ進展し始めました。

 

「受け取る」というのは、とてもシンプルで、とてもパワフルなのです!

 

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