感情に影響されずに物事に対応できるセンス
講座案内CTNブログ自分自身の生き方、変化、成長日常生活での気づき、趣味仕事、ビジネス、経営、組織づくり人間関係こんにちは。
連続講座の主催をしています加藤です。
あるイベントを開催するために、取引先の担当者の方と連携して主にメールでやり取りをしながら企画を進めていました。
その方が担当されて2度目になる企画なのですが、1度目からどうもこの方とコミュニケーションがうまく通らないのを感じていました。
メールの返信が来るのに時間がかかる。こちらが問い合わせたことについての回答が的を射ない。かなり前に確認し合ったことをまた尋ねられる。こちらが依頼したことが伝わっていないのか一向にそれに取り組まない。
などなどで、通常どおり進めればなんてことないことに、倍の時間と労力とストレスがかかっていました。
それでも、コミュニケーションを学んでいる私なんだから、相手のせいにするばかりではなく、なんとかこちらがうまく対応しようと模索しながら関わっていたのですが、あるとき、さんざん待った挙句に届いたメールの内容にがっかり感と怒りが湧いてきて、ついにこれまで鬱積してきたものが吹き出してしまいそうになったことがありました。
そのときふと私は今、相手から期待していたものではない対応を受けて動揺していることに気づきました。
このままでは、せっかく同じ目的を達成するためにこれまで一緒にやってきた相手との関係性を壊してしまうような、怒りにまかせた返信を書いてしまいそうだと。
そこで、一緒にパラダイムシフトコミュニケーション®を学んでいる友人に、今の私を聴いてもらうことにしました。
これは、連続講座のコミュニケーションエッセンスコースの中に出てくる『クリアリング』というセンスなのですが、無意識に湧いている感情やどんな思いでいるかなど、今の私の正直な状態を言葉に表して友人に聴いてもらったのです。
友人は、そんなことを思ってはいけないと私を否定することもなければ、わかるわかると勝手にわかったふうに同情するわけでもなく、こうしたらいいんじゃない?と解決しようとアドバイスしてくるわけでもなく、ただ私が感じていること、思っていることをそのまま聴いていてくれました。そこには、私に対する「評価」や「誘導」や「操作」のようなものは何も感じられません。
ただ黙って聴いてもらっている中で自分で自由に言葉にしていくうちにあらためて気づいたのは、そのときの私の中には、事務的なメールの不備に対する不満だけではなく、相手の対応からこちらがないがしろにされたような寂しさがあったり、信頼されていないのかと不安に思っていたり、思いやりや力づけの感じられない文章に冷たさを感じていたりというような、私本位の価値観からくる思い込みによって勝手に感情が反応していたものが多くあったということでした。
話しているうちに自分自身でそれらに気づいていきました。
『クリアリング』をしてそれらのことに気づいた私は、今自分がするべきなのは自分を可哀想がったり正当化することではなくて、同じ目的を持つ相手とのパートナーシップを立て直して一緒に達成に向かうことだ思い直し、その時点であらためて相手から来たメールの返信を書きました。
相手を責めるような立ち位置からではなく、現状こちらが何に困っているかを具体的に明記しました。
不明確な点を箇条書きにし、それによる問いかけと依頼も箇条書きにして一目瞭然にしました。
すると、送信したあとすぐ驚くほどスピーディに、明確な返信が来たのです。
おかげでその後は滞ることなくスムーズにコミュニケーションを取ることができ、無事にイベント開催を達成することができました。
おそらく、あのときをきっかけに、お互いの間でのいろいろなことがすっきりとかつシンプルになり、それにより一緒に目指すところも明確になったからではないかと思います。
あのとき感情によってヒートアップしていた私が、独りで「冷静になろう、抑えよう」としたところでそうなれなかったかもしれません。
この『クリアリング』は実は冷静になろうとしたのではなくて、自分の中で起きていることの洗い出しをしただけでした。
『クリアリング』のセンスを使いながら私の話を聴いてくれた友人に感謝したできごとでした。
こういうことは、日常生活の中でたくさん遭遇します。
そんな感情を抱いてはいけないとか、感情をコントロールせねばならないとか、そういう無理なストレスも過度なパワーもなく適切な行動を取れるようになるこういったコミュニケーションセンスを、日常的にどんどん使っていきたいと思っています。