「言えないこと」が時限爆弾になる
CTNブログ講座・イベント情報、報告、講座に参加して自分自身の生き方、変化、成長仕事、ビジネス、経営、組織づくり ぺ・ホスです。
わたしは仕事柄、いろんな人が直面している状況について、話を聴く機会があります。
その中で、最近、立て続けに耳にしたフレーズは「(言いたいことがあるけれど)言えない」というフレーズでした。
言えないという理由は様々です。
・相手を窮地に追い込んでしまいそうだから言えない
・逆ギレや仕返しをされそうだから言えない
・ギクシャクした関係になりそうだから言えない 等
言えない理由は様々ですが、言えないことがあると
▲相手とのコミュニケーションが取りづらい状況が続く
▲言えないことの内容が、何かしらの問題に対するものであれば事態は好転しない
▲言えない期間が長く続くとストレスが溜まる
ーといった具合に、何一つ良い結果につながりません。
そして、この「言えないこと」がたどり着く末路を見ていると、まるで『時限爆弾』みたいなものだなとつくづく思うに至りました。
具体例で示した方がわかりやすいと思うので、わたしの過去の経験をお伝えします。
わたしは当時、ある人物にフィードバックしたいことがありました。
ただ、その内容はこれまでに何度か伝えているフィードバックなので、「同じこと言うのも嫌だな」「同じこと言われるのも嫌だろうな」という考えが浮かび、「言えないなぁ」と感じて、しばらく様子を見ることにしました。
しかしながら、様子を見たところで、フィードバックしていないのだから、勝手に改善されるはずもありません。
そのうちに、「またやってるよ」「いつになったら改善するんだよ」と思うことが増え、イライラすることが増えました。
そして、大きなトラブルが起きて、いよいよ堪忍袋の緒が切れて「いい加減にしろよ!」となってしまい、怒りとともに、これまで言えずに溜めてきたことをぶつけるような形でのフィードバックになってしまいました。
いま、改めて書いてみると、こういう結果になったポイント(こうした事態を回避するポイント)がいくつか見えます。
1)「同じことを言うのも嫌」という反応に、自分の行動を決めさせたこと
2)「同じこと言われるのも嫌だろう」は想像なのに、現実であるかのようにとらえてしまったこと
3)仮に2)が現実であったとしても、「相手が嫌がるからフィードバックしない」という時点で、フィードバックの目的と基準がずれていたこと
4)「またやってるよ」と思ったタイミングでフィードバックをすれば良かったこと
5)イライラしているのは、一見すると「相手が同じことをやっていることへのイライラ」に見えるが、実は「自分がフィードバックで言いたいことを言えずにいることを繰り返していることへのイライラでもある」ということに気づいていないこと
6)最後、怒りとともにぶつけているので、相手には届きにくいフィードバックになってしまったこと
こうやって見つめ直してみると、最初に言いたいことが湧いた時に言えていたら、あるいは、「またやってるよ」と思ったタイミングでも言えていれば、どんなに違っただろうと思います。
いまは、こうして振り返りができるようになりましたので、「言えない」ということも、早い段階で言えるようになりました。
「その時、自分に、何が起きているか?」
これを自分で見つめられるようになれたのは、コミュニケーショントレーニングネットワーク®の講座で、見つめるポイントを発見するセンスや観点を学んできたおかげですね。