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2024年01月17日

親の看護・介護に直面したとき、あなたはどうありたいですか?

CTNブログ家族、親子、子ども・親との関係など自分自身の生き方、変化、成長医療、看護、歯科、リハビリ介護、福祉人間関係

こんにちは!
パラダイムシフトコミュニケーション®講師・コーチの山本美保です。

皆さんは、親が「病院や施設ではなく自宅で暮らしたい」と希望したとき、どうされますか?

私の母は日頃から「子どもに迷惑をかけたくないから病院や施設に入れてね」と言っていたし、私も自分で親を看ることは「絶対無理」と思っていたので、「病院や施設に入ってもらおう」と思っていました。

その母がリンパ腫を再発して治療中、違う箇所への転移も見つかり、急性期の病院で治療を続けることもできなくなって、他の療養型病院に転院を勧められました。

地方に単身赴任している弟は、一人暮らしをしていた母を看ることはできないから転院しか仕方がないと言うし、私も実家から離れたところで夫と暮らしているし、看護や介護は自分には無理だし、病院の方が母の体には良いのではないかと思っていました。

ですが、母に「家に帰りたい」と涙目で病室のベッドで訴えられたとき、私はどうしようと迷いはじめました。
母が家に帰るということは、今の状態では一人で暮らせず、誰かが一緒に暮らさないと無理だからです。

病院食もずっと食べられないくらい弱っているし、24時間点滴しているし、頭ももうろうとしてわけわからないこと言い出したし、歩けないどころか座ることも難しいし。でも、こんなに「家に帰りたい」と切望している母をこのまま転院させたら、母はショックで命尽きてしまいそうだし…。

じゃあ、母が家で暮らせる可能性は、弟が無理なら、子どもはあと私だけ。私が実家に帰ったら夫はどうなるか、仕事はどうしようか、私の生活はどう変化するだろうか・・・とグルグル迷いました。でも、迷っている時間もほとんどなく、病院に早く返事をしないといけない状況でした。

私は看護や介護は自分にはできないと思っていたので、不安や心配でいっぱいいっぱいになっていました。母が家でしんどくなったらどうしよう、倒れたらどうしよう、ご飯が食べられなくなったらどうしよう、点滴とかどうしよう、お風呂はどうしよう、着替えはどうしよう、しもの世話はどうしようなど、次から次に浮かんできます。

だけど、母の幸せを考えたとき、母が望んでいることをまずはやってみることだと思い、私がやってみるしかないと、母と暮らす決心をしました。

最初に夫に伝えると、反対することも、不服そうにされることもなく、あっけないくらい快く実家に送り出してくれました。

かたや、弟は自分が離れていてあまり手伝えないから、負担が私に集中するし、主治医も私一人で今の状態の母を看ることは難しいから、「そんなこと、できるわけがない」と猛反対でした。二人が反対してくれる気持ちもわかるけど、それにしても、この二人はやってみる前に、決めつけすぎじゃないかとも思いました。そして、私が二人の意見と対立しながらも、「母を自宅で看る」ということを譲らなかったので、「できるところまでやってみよう。何かあったら、すぐ病院に戻ってくださいね」と言ってようやく二人とも了承してくれました。

予定では、母はストレッチャーで退院することになっていたのですが、退院予定日の2日前に座る姿勢が取れるようになり、車椅子で退院することができました。看護師さんたちは、「家パワーだ」と劇的回復を喜んでくれていました。

また、入院中はほとんど何も食べられなくて、ポート(皮下埋め込み型の医療器具)から24時間点滴で濃い栄養を入れてもらっていたのですが、点滴をしたまま退院したら、母が無意識に外してしまったり、動いたりするから恐いし、不安だし、心配だから、私が食事の工夫をして口から食べてもらうようにするので、なんとか点滴を外してほしいと主治医に必死でお願いしました。この依頼も最初はなかなか受けてもらえなかったのですが、しつこくお願いしたおかげで、退院日に点滴を外してもらうことができました。

病院からの帰り道、母に「食べたいものはある?」と尋ねると「ちらし寿司」というのです。24時間点滴でもう10日間ほど口から食べていないのに、いきなり食べられるのかなぁ、食べてもいいのかなぁと不安でしたが、母が「食べたい」とあまりにも嬉しそうに言うので、恐る恐るちらし寿司を差し出すと、一人前の半分の量をペロッと「あ~、美味しかった」と食べたのです。「あぁ、食べられるやん!」と驚きました。そこからは母が食べたいもの、食べやすいものを栄養を考えてすこしずつ調理していたら、だんだんと食べられるようになっていきました。

退院するときは、今にも亡くなりそうに弱っていた要介護5の母ですが、それからの4か月は、外来診療、訪問看護師さんやヘルパーさんたちに助けられ、なんとか無事に過ごしてきました。寝たきり状態で「もうダメだわ」「死んでしまう」など自暴自棄になって泣いていた母が、お見舞いに来てくれる親戚やお友達・ご近所の方々と楽しそうにお話ししたり、「友達に会いに出かけたい」「旅行に行きたい」「私も誰かのお世話をしてあげたい」「みんなにお礼をしたい」など前向きな言葉を口にするようになり、体の可動範囲も増えていきました。

母が命を保ってくれていることやたとえ一時の回復でも、私には「人の可能性」を見せてくれているようで、私自身も力づけられています。「積極的な治療がない」と言われていても、こちらが諦めないで関わると、看護や介護の力で状態が良くなったり、維持できたりと、寿命も違ってくると思いました。

そして、自分には絶対無理だと思っていたこと、周りからも無理だと決めつけられていることもやってみると、そうではないことも改めて実感しました。

とはいえ、死なない人はいませんし、起きて欲しくない事態もやってきます。愛する家族が弱っていく姿を看る辛さ、病気や生死に対する無力感、いつその瞬間に終わるかもしれない恐怖、ままならない事態に怯えたり、常に不安や心配を抱え、いろいろな感情に揺さぶられても、自分の選択した決断に戻って、この生活を支えるようにしています。

看護・介護をしていると、「あ~、たいへん。私もしんどい」と疲れ果てたり、「もう嫌だ」と投げ出したくなる衝動に駆られたりもします。ただ、ありふれた日常の価値を再認識させてくれたり、今、生きているこの瞬間のありがたさを味わえたり、親とのかけがえのない時間を共有できたりと、得られるものもたくさんあります。

そんなふうに感じられるのも、CTN(コミュニケーショントレーニングネットワーク®)で身に着けてきた様々なセンスが役に立っているからです。そして、たくさんの人と関わり、サポートを受けるときにも、コミュニケーションのセンスは活かされています。

皆さんやご自身の大切な人との関わりにも、ぜひこのコミュニケーションセンスをお役立ていただけたらと思います。

 

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