聴くだけで?泣いてた人がテキパキと!
人間関係CTNブログ仕事、ビジネス、経営、組織づくりこんにちは、原 登志文です。
みなさんは、「心理的安全性」という言葉を聞いたことがありますか?
「心理的安全性」とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対してでも安心して発言できる状態のことです。
職場に「心理的安全性」があると自分が自分らしく働けるようになります。
今回は、聴くだけで「心理的安全性」が生まれ、自分らしく働くAさんとのお話を紹介します。
(ここに登場するAさんからは、ブログに書くことの了承を頂いています。)
先日、同僚のAさんとの打ち合わせの為に指定の場所に行くと、すでにAさんが座っていました。
Aさんは打ち合わせを始めるため話し出そうとしたところ、突然ポロポロと涙があふれてきて言葉が出せなくなりました。
私は、一瞬「どうしたのだろう?」と驚きました。
でも「何か悲しいのであれば、無理にふたをせず、今は悲しむことが大切かも」と思い、
声をかけることをやめて、泣いているAさんとその場に一緒に居ることにしました。
しばらくするとAさんから、泣きながらも少しずつ言葉がでてきました。
「私ってダメですね」
・・・
「他の人みたいにちゃんと仕事が出来ない」
・・・
「来年は、私は、もうこのグループにいないかもしれませんね」
・・・
私は、Aさんから出てきた言葉をすべて受け取りながら一緒に居ました。
とぎれとぎれの言葉からは、Aさんが行っている業務について上司に報告をしたところ、二人の間に行き違いがあり、予想していなかったきつい言葉が返ってきた様子がうかがえました。
ある程度話し終わったAさんは、まだ涙が止まらないまま打ち合わせを始めようとしました。
そこで、私は「もっと他に何かある?」と言いました。
するとAさんから、また、別の話が出てきました。
「うまく説明できなかった」
・・・
「ちゃんと理解できていなかった」
・・・
「失敗ばかりする」
・・・
私は、さらに出てきたAさんの言葉を受け取りました。
別の業務でも同様のことがあり、上手くいかないことが続けざまに起こり、仕事をする自分に自信が無くなっている様子でした。
私は、Aさんの言葉を受け取りながら、
なぐさめるわけでもなく励ますわけでもなく
ただ、Aさんから出てくる言葉を聴いていただけでした。
もう一度「もう他にない?」と聞くと
Aさんから「もう大丈夫です」との返事があり、
打ち合わせを始めることにしました。
そして、私は、「新しい業務を行っていく中では、今日みたいな状況になることは普通にあることだよ。極めて順調だよ。」とだけ伝えました。
翌日からは、Aさんは2つの新しい業務について精力的に動き出していました。
それぞれの業務で、やるべき事が沢山あるのですが、Aさん自ら率先して動き出し、細かな業務もテキパキと行っています。
そして、沢山の業務を時間内で行うのは大変なことですが、Aさんは、上司や一緒に働くメンバーとこまめなコミュニケーションをとりながらAさんらしく仕事をしています。
悲しい気持ちや思っていることを私に持ち出してくれたAさんですが、私は、ただその言葉を聴き、受け取っただけでした。
パラダイムシフトコミュニケーション®のセンスを学ぶ前の私は、相手の話を聞くと、質問して、状況分析して、解決策を提案していましたが、大体が相手に受け入れてもらえずとても疲れていました。そして、相手もまた適切に動くことが出来ず、まるで私が相手の前進を止めているようでした。
パラダイムシフトコミュニケーション®のセンスを使った聴き方をするようになってからは、今回のように、ただ聴くだけで、相手の方がテキパキ・イキイキと動き出すことが日常になってきました。
パラダイムシフトコミュニケーション®のセンスを使った聴き方をすると相手との間に「心理的安全性」が生まれ、その人らしく動けるようになるのでしょう。
みなさんも、パラダイムシフトコミュニケーション®のセンスを使って、「心理的安全性」のある職場をつくってみませんか?