「上手くやりたい」という想いを手放して・・・
CTNブログ仕事、ビジネス、経営、組織づくり未分類パラダイムシフトコミュニケーション®️トレーナーの種村文孝です。
先日、
社会教育主事講習の講師として、
講義をする機会がありました。
テーマは、
「情報化と社会教育」「視聴覚教育」で、
参加されていたのは小学校や中学校の先生、約60名です。
僕は、
大学で生涯学習や成人教育を研究していて、
大学生に講義をすることはあるのですが、
これだけの先生方の前で話す機会は初めてで、
ドキドキでした。
せっかくの機会だしと依頼を引き受けたものの、
学校の先生に教えるのかぁ~・・・
と思うと、不安や緊張などで悶々としてきました。
相手は教えるプロだし、
学校教育とは異なる社会教育に興味を持ってもらえるだろうか?
うまく話ができるだろうか?
どう評価されるだろうか?
他の講師と比べてちゃんとやれるだろうか?
など、いろんな想いがわいてきました。
いざ、教室に入ってみると、
自分より年上の先生方がずらりと座っています。
もっと年下の若い先生ばかりだったらよかったのに・・・
現場での年数も経験も自分よりも上かぁ~・・・
とますます緊張しました。
なんとなく、
どんな話をするのかお手並み拝見、
といった感じで見られているような気もしました。
そこで、
講義が始まってすぐ、
怖かったのですが、自分が気にかかっていることをそのまま言葉にしました。
「実は、これだけの現場の先生方を前に話すというのは初めてで、緊張しています。
みなさん、自分なんかより現場での経験が豊富ですし、
それこそ教えるプロだと思います。
僕は、講義という形で前に立って教えるのは苦手ですし、教えるというのが怖いです。
みなさんから教えていただけることが多いと思いますし、
一緒に深められたらと思うので、
いわゆる講義というよりはざっくばらんに深める機会になればと思っています」
と、ドキドキしながら話をしました。
こんなことを言って大丈夫かな?
バカにされないかな?
下に見られないかな?
ということもちょっと思ったのですが、
言葉にしてから、自分の中で楽になりました。
すっと余計な力が抜けて、
周りを見回してみると、
先生方が顔を上げて興味を持って僕の方を見てくれているのを感じました。
そのとき、
この場にいる先生方は、敵ではない、
と思えたのです。
というか、
自分が勝手に相手にどう思われるかを気にして、
うまくやれるだろうかとか、
先生方にバカにされないだろうかと思ってしまっていたのですね。
普段、大学の授業でやっているように、
みんなで対話をしたり、議論をしながら深める場にできたら楽しいんじゃないかなと、
自然と思えるようになりました。
そして、
自分がうまく話ができるか、
自分がうまく講義ができるか、
ということではなく、
現場の経験豊富な先生方の力を借りながら深めるようにしました。
自分の中の「上手くやりたい」
という想いを手放したことによって、
自然体で進めていけるようになりました。
実際に、先生方に学校や教育現場で直面していることを質問すると、
最近の子どもたちのことや困っていることなどが、たくさん出てきます。
「スマホやSNSでの子どもたちのトラブルに困っています」
「メディアリテラシーについて、よい教育実践はないですか」
などなど、
悩みや困りごとも自然と出てきて、
自分にわかっていることは話をして、
そうでないことについては、他の先生方に質問しながら一緒に考える時間になりました。
終わってみれば、
あっという間の3時間で、
用意していた内容に加えて、それ以外のこともたくさん扱い、
自分にとっても学びが多い時間となりました。
僕一人が講義という形で話をしていたら、
こんなに多くの観点からの意見やアイデアの報告や、悩みの共有は起こらなかったんじゃないかと思うほどです。
終わった後、
「先生の話、とってもおもしろかったです。ありがとうございました」
と何人もの方々が笑顔でわざわざ僕のところまであいさつに来てくださって、
すごく嬉しかったですし、充実感や達成感がありました。
終わってみれば、
学校の先生が相手ということで、ちゃんと教えないといけないと勝手に思ってしまって、
教えるプロを前にしてうまくやれるかということに囚われていたようです。
コミュニケーショントレーニングネットワーク®️の講座でトレーニングしたセンスでもあるのですが、
上手くやれるか、
相手にどう思われるか、
という想いを手放して、自分の本来の力を出せたことがとても機能したなぁ、と感じました。
相手の立場や相手からの評価など、
気になっていることや引っかかっていることを手放すことが結果につながることはよくあります。
ぜひ、
僕みたいに、
人前で話すときにドキドキしてしまう、
緊張してしまう、
相手の評価が気になるなどという方がいらっしゃいましたら、
この記事をヒントに自分自身の望む結果につなげていただけたら嬉しいです。
相手からどう思われるだろうか、
ではなく、
もっと違うところで結果を創れるようになると思います。