2019年06月14日

関係性を創るのに時間は必要ない

CTNブログ自分自身の生き方、変化、成長介護、福祉未分類

保健師、ケアマネジャーをしています澤田恵美子です。

ケアマネジャーとして新しく担当する利用者の方（高齢者：Aさん）と、

その息子さんにとって、一番ベストな結果に繋がったシェアをしたいと思います。

Ａさん宅へ初めての訪問した時のことです。

出迎えて下さったＡさんは表情が硬く、なんだか暗い印象でした。

開口一番にＡさんから

「最近、知人が亡くなることが続いていて、心身ともに疲れているの」

「病院に行くのも、なんだか疲れた」

「疲れているから、今のデイサービスへ通い続けるかも、考えたい」

などが次々と出てきました。

心身の疲労から「デイサービスの利用を控えたい」そんな様子のＡさんでしたが、

「Ａさんは今、そう感じているんだな。」と、Ａさんにあることをあるがままに、

ただただ聴いていくと、変化が出てきました。

「この家で生活できるたけの体力を維持したい」

「今のデイサービスでは1日を持て余してしまう」

「自分の好きなこともやる時間が欲しい」

というのです。

「正直、初めて会うあなたにこんなこと言っていいか分からないけど」と、言いながら、

自分がどうしたいのか、を語ってくださいました。

そして、ケアマネとして、Ａさんのご要望に合うデイサービスを提案したところ、

「どうしていいか分からず、ずっと1人で悶々と考えていたら、どんどん悪い方向に考えてしまっていた」

とお伝え下さいました。

息子さんは、

「母さんは考えすぎなんだって」

「澤田さん。洗濯やごはんを作ったり、家事は母さんがするんです」

「母さんはまだまだ出来ることあるし、『買い物も自分で行きたい』って、荷物入れる歩行器を買ってきたんです」

と言いました。

そんな息子さんの様子からお母さん（Ａさん）を思う気持ちが伝わってきました。

息子さんとお母さん（Ａさん）のお話を聴いていた私は、

Ａさんが歩行器を使ってお一人で買い物に行く姿がイメージ浮かんできて、わくわくした気持ちになりました。

そうして帰り際には、Ａさんが購入した歩行器やら、

Ａさんが毎日コツコツ手入れをしているキレイな庭や畑をみせていただきました。

「腐葉土も作ったから、何の野菜作ろうかって思ってるんだよね」と話すＡさんの笑顔。

初めて会った印象の緊張したような、暗いイメージとは打って変わって、生き生きとしていました。

初めての訪問は、こうして、Ａさん・息子さんと私、３者が本音で語り合う時間になりました。

結果、1ヶ月間は病院受診をしてしっかり体調を整え、それから提案したデイサービスの体験利用をすることに。

Ａさんの「なりたい自分」に向かってＡさんに合うデイサービスへ通所する予定です。

クリアリング（※）で相手を聴くようにしてからというもの、

同調、共感、対応、対処しなくても、相手は自身のことを語ってくれます。

※「クリアリング」は、コミュニケーショントレーニングネットワーク（R)の講座で扱います

…後日談です。

このブログ掲載を掲載するにあたって、Ａさんと改めて会話しました。

Ａさんは、自分が変化したという体験が、誰かが元気になってくれるなら嬉しいと快諾下さいました。

そして、実は、久しぶりに会った甥に、「すごい元気になったね」って言われたのだそうです。

また、「物事を割り切って考えられるようになり、気持ちが楽になった」

「これから自分が変わっていく姿を澤田さんに見てほしい」と、笑顔でお話下さいました。

そのＡさんには、以前の元気のなかった時の様子は微塵もありませんでした。

改めて、

こういう結果を利用者さんと一緒に創りたい、

そして、多くの高齢者の未来（＝なりたい自分）を創りたくて、私は今の仕事してるんだ、

と今、喜びとうれしい気持ちでいっぱいです。

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