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2017年08月19日

コミュニケーションによって「与えること」と「受け取ること」

医療、看護、歯科、リハビリ日常生活での気づき、趣味

みなさん、こんにちは。
歯科医院の受付で、日々患者さんとのコミュニケーションを楽しんでいる加藤なおみです。
私が勤める歯科医院には、お子様からお年寄りまで、多くの患者さんが来院されます。

その中に、毎週通院されている
とってもお元気な90歳のセツさん(仮名)がいらっしゃいます。
最初は待合室でたわいのない世間話をしていたのですが、
とてもお元気ではつらつとしていて、肌もつやつやしていて、
私もセツさんのように年を重ねていきたいなぁと思えるような方でした。

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


あるとき、私はセツさんに、
「私もセツさんのようにずっと健康で過ごしたいと思っているんですが、
何か秘訣はありますか?」と質問しました。

すると、セツさんは、
「あら、若い時から私、いろんなことしているのよ。」 と言われ、
セツさんは、健康で暮らす秘訣をたくさん持っていることがわかりました。

セツさんの健康の秘訣の一つが
朝目が覚めると、左右の手を刺激し温めて、
その暖かくなった手で首から上の頭のマッサージと顔のリンパを流すことをしていると、
いきいきと教えてくださいました。

私も時間のある時、一緒にやりながら教えてもらいましたが、
身体の芯からほっこり 温まってくるような感じがしました。

今でこそ、エステなどでリンパマッサージなどをする時代になりましたが、
セツさんは60年以上前からずっとこのマッサージを続けているそうです。

仕事の合間の待合室でのセツさんとの会話は、
他の患者さんの受付や会計などがあり、
時間が限られているのでなかなか進まないのですが、
毎週セツさんの来院する日がさらに楽しみになりました。
セツさんの話にどんどん引き込まれていきました。

ある日、私がセツさんに
「毎回セツさんからお聞きする話は、すごく私も興味を感じるお話ばかりで
毎週セツさんにお会いできるのが楽しみなんです。」とお伝えすると、

セツさんは
「あらほんとに!こんなおばあさんの話を楽しみにしてもらえるなんて嬉しいわ。」
と言われました。

セツさんは気になっていた歯だけを治療する予定でしたが、
受付で会話したことを 診察室で先生や衛生士の人たちにもするようになり、
コミュニケ―ションの輪が さらに広がったことでクリニックに通われることが
セツさんも楽しみになったと お話され、
他にも治療が必要な歯は全て治すことになりました。

そして最初の来院から半年以上経った現在も毎週来院されています。
来院する日をセツさんも心待ちにしてくださっているそうです。

その後もセツさんとの健康の秘訣の会話は続いていて、
最近では食について教わっています。
セツさんは、陰陽学からお料理を作られる方でした。

「木の枝の先につくものは陰、土の中にできるものは陽。」
「住んでいる土地でできる作物、旬のもの、近海で採れるお魚が体にあっているのよ。」
「玄米ご飯とお味噌汁、おつけものだけで体は十分なのよ。」 などなど。

そして、さらに、セツさんは教えてくれたお料理を翌週から
私たちスタッフに お弁当にして持ってきてくれるようになりました。
玄米に小豆、黒千石、黒米などをあわせた玄米ご飯、ゴボウや山菜の天ぷら、
人参のマスタード和え、乳酸キャベツなどなど。 どれを食べても美味しいものばかりで、
初めていただいた豆入り玄米ご飯は 我が家の食の中心になりました。

以前は玄米を美味しいと思って食べることがありませんでしたが、
今では家族みんな、豆入りの玄米ご飯が一番のお気に入りとなっています。

私がセツさんに
「いただいた豆入り玄米ご飯が本当に美味しくて、
家族みんなが同じように美味しかったというので、
最近家でも豆入り玄米ご飯を炊いて食べているんですよ。
家で白米を食べることがなくなりました。
セツさんに教えてもらった玄米ご飯が家族の健康にも繋がり、
とっても嬉しいです。ありがとうございます。」 と伝えると、

セツさんは 「ほんとう!嬉しいわ。」と言われ、
セツさんはさらに行動を起こし、それから毎週のように私に、

いろいろなお料理と作り方を書いた紙もつけて持ってきてくれるようになりました。

クリニックについて受付を済ませるとすぐにお話が始まり、
セツさんが持っている多くのことを私に伝えたい気持ちが伝わってきます。
お互い家族を想う気持ち、大切にしたいことが同じだったのです。

我が家には、今、
セツさんからお借りしたたくさんの穀菜食(マクロビオティック)の本があります。
私自身もずっと、食べることをこれまでも大切にしてきましたが、
セツさんと出会ったことで今まで知らなかったことを知り、
さらに食べることを大切にする世界が広がりました。

何気なく声をかけ、話をするうちにセツさんは、
どんどん私にいろいろなことを伝えてくださり、
そして私も、実践したことをセツさんに伝えることで、
お互いに元気を引き出しあう関係になったように思います。


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 吉岡富恵です。

加藤さんの体験談、いかがだったでしょうか?

一般的に、対人援助職(医療者など)の方は、
クライアント(患者様など)に対して 、
コミュニケーションによって、情報や触発を「与える」ことが
大切だと思っている方が多いかもしれません。

しかし、時には、加藤さんのように、
クライアント(患者様など)から情報や触発を
「受け取る」ことをやってみてはいかがでしょうか?

今回は、加藤さんの質問から、
セツさんがいろいろなことを持ち出され、さらに、
加 藤さんが聴くことによって、
加藤さんが、様々な情報や触発を受け取ったようです。

同時に、そのことは、セツさんにとっても、
大きな力づけになっていたようです。
コミュニケーションは、情報や触発などを、
お互いに与え合うもの。「与える」だけでなく、
「受け取る」ことも大切。

そんなことに気づかされる加藤さんのエピソードでした。

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